二の腕が太いのは骨格のせい?腕の向きで変わる見え方と整える順番

この記事の結論
二の腕が太く見えるのは、骨格タイプよりも「腕の向き」が関わっていることが多いと私は考えています。肩甲骨が外に開いて上腕が内にねじれると、二の腕の後ろ側が正面や横に回ってくるためです。二の腕を細くしようとする前に、肋骨→肩甲骨→腕の向きの順で位置を整えると、見え方が変わったと感じる方が少なくありません(個人差があります)。
こんにちは。西新宿で骨格デザイン整体SHINを営んでいる、骨格デザイントレーナーの瀧本銀次朗です。
「体重はそれほど変わっていないのに、二の腕だけが太く見える」「骨格診断でウェーブと言われたから、腕が太いのは仕方ない」。そう感じて、二の腕の筋トレやマッサージを続けている方は多いと思います。
先に結論をお伝えすると、二の腕の太さの見え方には、骨格診断のタイプとは別に「肩甲骨と腕の骨がどの位置・どの向きにあるか」が関わっています。骨格タイプは生まれ持った特徴なので変えられませんが、骨の位置は整えられる部分です。
この違いを知らないまま二の腕だけを鍛え続けると、頑張っている割に見え方が変わらないと感じやすくなります。この記事では、腕の向きで二の腕の見え方が変わる仕組みと、整える順番を、研究の内容も交えてお伝えします。
二の腕が太いのは骨格のせい?診断の骨格と骨の位置は別物
骨格診断のタイプは変えられない特徴、骨の位置は整えられる部分で、両者は役割が違います。
二の腕と骨格について調べると、骨格診断のストレート・ウェーブ・ナチュラル別に肉のつき方や服選びを紹介する記事が多く見つかります。骨格診断は、生まれ持った骨の太さや体の質感、肉のつき方の傾向から服選びのヒントを得るための民間の分類で、学術的に定義されたものではありません。似合う袖の形や素材を選ぶ参考としては役に立ちます。
一方で、整体で扱う「骨格」は意味が少し違います。私が見ているのは、骨の太さや質感ではなく、肋骨・肩甲骨・上腕骨(二の腕の骨)が今どの位置にあり、どちらを向いているかです。骨の位置や向きは、姿勢のクセや筋肉の硬さで変わります。
- 骨格診断のタイプ:生まれ持った特徴。服選びの参考にするもの
- 骨の位置・向き:姿勢や筋肉の状態で変わる。整えられるもの
同じ骨格タイプでも見え方に差が出る要素の一つが、次にお話しする「腕の向き」です。
二の腕が太く見える理由は?巻き肩で腕が内にねじれる仕組み
肩甲骨が外に開いて上腕が内にねじれると、二の腕の後ろ側が正面や横に回ってくるためです。

腕の骨(上腕骨)は、肩甲骨のくぼみにはまって動いています。つまり、肩甲骨の位置が変わると、腕のつけ根の位置も一緒に変わります。なぜなら、上腕骨は肩甲骨と関節でつながっていて、土台である肩甲骨が動けばその上に乗っている腕も動く構造だからです。
巻き肩の状態では、肩甲骨が背骨から離れるように外へ開き、前に傾きやすくなります。すると肩の関節が前に出て、腕は内側にねじれた位置に収まりやすくなります。上腕骨が内側にねじれると、二の腕の後ろ側にある上腕三頭筋の面が、横や正面から見える角度に回ってきます。なぜなら、腕の筋肉や皮下脂肪は骨を包むようについているので、骨の向きが変われば、どの面がこちらを向くかも一緒に変わるからです。
二の腕の後ろ側は、たるみが気になりやすい面です。その面が鏡や写真に映る正面・横に回ってくると、同じ腕でも幅が広く、厚みがあるように見えやすくなります。反対に、腕が本来の向きに近づくと、二の腕の外側の輪郭がすっきり見えたと感じる方が多い傾向があります。
巻き肩は肩幅の見え方にも影響します。肩幅について詳しくは肩幅が広く見える原因は巻き肩?骨の幅ではなく位置を整える順番で、年齢の印象との関係は巻き肩で老けて見える理由|年齢が出やすい5つの場所と整える順番でまとめています。
小胸筋と肩甲骨の動きの関係を研究で知る
肩甲骨を前に引っぱる筋肉の一つに、胸の奥にある小胸筋があります。肩に痛みのない健康な50名を調べた研究では、小胸筋が短いグループは、腕を上げたときに肩甲骨が前に傾いたまま後ろへ傾きにくく、低い角度で腕を上げる場面では肩甲骨の内旋(肩甲骨が胸の側へ回り込むような動き)が大きかったと報告されています(Borstad & Ludewig, 2005)。
この研究は肩甲骨の動きを調べたもので、見た目や二の腕の太さは調べていません。ただ、小胸筋が短いと腕を上げたときに肩甲骨が後ろへ傾きにくいという結果から、肩甲骨の動きには胸の前側の筋肉も関わっていることがわかります。
二の腕だけ鍛えても細く見えにくいのはなぜ?部分痩せの研究
片腕だけを鍛えた研究で、MRIでは鍛えた腕だけ皮下脂肪が減るという結果は出なかったためです。
参考になるのが、104名(男性45名・女性59名)が12週間、利き腕ではない方の腕だけを鍛え、利き腕を比較に使った研究です(Kostek et al., 2007)。
- MRIで測ると、鍛えた腕と鍛えていない腕で皮下脂肪の変化に差はなく、全身的な皮下脂肪の減少が見られた
- 皮下脂肪厚計(キャリパー)では、男性のみ鍛えた腕で減少が見られ、女性では両腕に差がなかった
- 著者は、部分痩せを支持しない結果と解釈している
二の腕を鍛えることに意味がないわけではありませんが、「鍛えた場所の脂肪だけが落ちる」とは考えにくいということです。さらに、腕が内にねじれた位置のまま鍛えると、二の腕の後ろ側が正面や横を向いた状態は変わらないので、見え方が戻りやすいと感じる方が少なくありません。
肩甲骨はがしのようなケアで一時的に軽くなっても、すぐ元に戻る理由は肩甲骨はがしの効果がすぐ戻る理由|背中と二の腕を土台から整えるで詳しくお話ししています。
二の腕が太く見えやすい人の特徴は?鏡で確かめる3つのサイン
手の甲が前を向く、肩が耳より前にある、肋骨の下側が開いている、の3つが目安になります。
鏡の前に力を抜いて立ち、次の3つを確認してみてください。当てはまるほど、腕の向きの影響を受けている可能性があります。
腕を下ろして手の甲の向きを確認する
腕を自然に下ろしたとき、手の甲が正面を向いていたら、腕が内側にねじれている可能性があります。手のひらが太ももの横を向いているくらいが、本来の向きに近い状態です。
横から見て肩と耳の位置を比べる
横向きの写真で、肩の出っぱりが耳の穴より前にあるかを見ます。前にあれば、肩甲骨が外に開いて前に傾いている可能性があります。
肋骨の下側を触って開き具合を見る
みぞおちの横から肋骨の下側をなぞり、左右に広がって前に浮いているかを触って確かめます。肋骨が開いていると、その上に乗る肩甲骨の位置も安定しにくくなります。なぜなら、肩甲骨は肋骨の上を滑るように動いているからです。肋骨の開きについてはリブフレアを整体で整える順番|肋骨が開いてくびれが出ない理由でも解説しています。
二の腕の見え方を整える順番は?肋骨から肩甲骨、腕の向きへ
土台の肋骨、その上の肩甲骨、最後に腕の向き、と下から順に位置を整えていきます。

肩甲骨は肋骨の上を滑るように動き、腕は肩甲骨にぶら下がっています。そのため、腕の向きだけを直そうとしても、土台の位置がずれたままだと元に戻りやすくなります。どれも追い込む運動ではありません。痛みやしびれがあるときは無理をせず、医療機関を受診してください。
肋骨:息を長く吐いて肋骨の下側を閉じる
あお向けで膝を立て、肋骨の下側に両手を添えます。鼻から吸って、口から細く長く吐きながら、手の下で肋骨がおへそのほうへ下りていくのを感じます。5回ほど繰り返すと、肩甲骨が乗る土台が落ち着きやすくなります。
肩甲骨:胸の前をゆるめてから軽く下げる
鎖骨の下、肩の前側あたりを指で軽く押さえ、息を吐きながら胸をゆっくり開きます。そのあと、肩をすくめてからストンと下ろし、肩甲骨を背中側へ軽く下げる意識を持ちます。強く寄せる必要はありません。
腕の向き:手のひらを前に向けて外へ回す
腕を下ろしたまま、手のひらを前に向けるように腕全体を外へ回し、肘のしわが前を向くのを確認します。肩がすくまない範囲で10秒ほど保ち、力を抜きます。
骨格デザイントレーナーとして現場で見てきたこと
私は業界歴15年以上、のべ15,000件以上のセッションを担当してきました。NSCA-CSCS・NSCA-CPTの資格を持ち、アスリート、アーティスト、俳優、ダンサーなど300名以上のプロフェッショナルのコンディショニングを担当してきました。
その中で感じているのは、二の腕の太さを気にされている方ほど、二の腕そのものより先に、肋骨の開きや肩甲骨の位置にクセがあることが多い傾向がある、ということです。もちろん、変化の感じ方には個人差があります。
SHINの骨格デザインプログラムでは、肋骨・肩甲骨・腕の向きの順に位置を確認しながら、ご自身でも続けやすい整え方をお伝えしています。内容や料金は骨格デザインプログラムのページでご案内しています。
出典・参考資料
この記事で触れた研究は、次の2件です。
- Kostek MA, Pescatello LS, Seip RL, et al. Subcutaneous fat alterations resulting from an upper-body resistance training program. Medicine and Science in Sports and Exercise. 2007;39(7):1177-1185. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17596787/(片腕だけを12週間鍛えた研究。MRIでは両腕の皮下脂肪の変化に差がなかった)
- Borstad JD, Ludewig PM. The effect of long versus short pectoralis minor resting length on scapular kinematics in healthy individuals. Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy. 2005;35(4):227-238. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15901124/(健康な50名で、小胸筋が短いと腕を上げたときに肩甲骨が後ろへ傾きにくかった)
よくある質問
二の腕と骨格について、よくいただく質問にお答えします。
二の腕が太りやすい骨格はありますか?
骨格診断では、タイプごとに肉のつき方の傾向が紹介されていますが、診断は民間の分類で、学術的な定義ではありません。見え方には、骨格タイプとは別に、肩甲骨や腕の骨の位置・向きも関わっています。
骨格ウェーブの人は二の腕が太いのですか?
骨格ウェーブだから二の腕が太いとは言い切れません。同じタイプでも、巻き肩で腕が内にねじれているかどうかで見え方は変わります。
二の腕が太りやすい人の特徴は何ですか?
腕を下ろしたときに手の甲が前を向く、肩が耳より前に出ている、肋骨の下側が開いている、といった特徴がある方は、二の腕の後ろ側が正面や横に回って太く見えやすい傾向があります。
腕が太くならない骨格はありますか?
どの骨格タイプなら腕が太くならない、という決まりはありません。生まれ持った骨の太さは変わりませんが、肋骨、肩甲骨、腕の向きの位置を整えることで、二の腕の見え方が変わったと感じる方は少なくありません。個人差があります。
二の腕の筋トレはしないほうがいいですか?
やめる必要はありません。ただ、片腕だけを鍛えた研究では、MRIで測ると鍛えた腕だけ皮下脂肪が減る結果は出ていません。先に肋骨と肩甲骨の位置を整えてから行うと、見え方の変化を感じやすい方が多い傾向があります。
整体で骨格タイプは変わりますか?
骨格診断のタイプは生まれ持った特徴なので、整体で変わるものではありません。整体で扱うのは、肋骨や肩甲骨、腕の骨がどの位置にあり、どちらを向いているかという部分です。
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骨格デザイン整体SHIN ・ 西新宿
「これ以上、どこを直せば
綺麗になれるの?」
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- —骨格・姿勢・呼吸のカウンセリング
- —骨格デザイン整体(施術)
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料金は骨格デザインプログラムのページでご案内しています
完全予約制 ・ 21時まで ・ 西新宿駅 徒歩6分
無理な勧誘はいたしません。変化の感じ方には個人差があります。
監修者
瀧本 銀次朗(骨格デザイントレーナー)
骨格デザイン整体SHIN代表。NSCA-CSCS・NSCA-CPT。業界歴15年以上、のべ15,000件以上のセッション実績。アスリート、アーティスト、俳優、ダンサーなど300名以上のプロフェッショナルのコンディショニングを担当。
※整体は医療行為ではありません。痛み・しびれ・急な体重変化などがある場合は、医療機関を受診してください。

